これはりざあ堂製キット1/10「伊吹風子」です。


今回は「photo××」・・・じゃないや「エクストラ××」では珍しくパーツ詳細を紹介します。
意味あるんだかないんだかまったくわかりませんが。「限度見本」も公開します!

数少ないパーツ組み合わせ写真です。ウデ足はくっつけてませんが、まぁこんな感じです。

コレは参考になるかわかりませんが原型の写真です。

分解された限度見本と複製品です。大きめに写真ですがまだわかりにくいと思いますので拡大します。(タバコとウデの太さがほぼ一緒です。)
  
上の写真を部分拡大したものです。左は限度見本サンプルで右はパーツです。
靴のかかとにランナーの一部がのこってるとこがガレキっぽい。ウデはタバコよりちょい太い位です。袖のあたりの縦皺はアナタが吸ってるタバコのフィルターソバの「CABIN」文字の「I」より細いです。
風子の写真が見当たらなかったので、美咲菫(風子も同じ構造です)を使用して説明します。ウデの位置を確定させるための楕円形ダボです。春のさくら・ともよ、怪盗さくらでも使用してるものです。小さい突起のダボを使用しているのはワンダ軍団とさくら「水着」「制服」「キャロット」です。ムーンライトと天使さくらにはこともあろうにこのダボが存在しません。ムーンライトは円筒形(楕円)のウデの先端が手袋パーツに収まる構造は円形ダボともいえますし、手袋が接するスカート部分には指の形のモールドが施してあります。ところがぎっちょん!天使にはこのダボがないため「つくる人々」に難儀な思いをさせる超々ナーバスキット(トンデモネー)になってしまってます。
この改善のために円形ダボを今回のキットで使用してます。ふんわりした袖の制服や、完全にラインを埋めてしまう怪盗さくらのような構造であればこの方法がいいのですが、肩がでて、まっすぐなラインが必要なノースリーブや肩紐ラインのキットには接着面の「浮き上がり」を考慮すると採用しにくかったのです。
青バックの写真は余興です。ピンクバックは版権申請時のモノです。
ともに、誰にも勝てないシロウトモデラー(自称)のすぎやんがやすりがけしたものを僕が一時間位で塗装した「限度見本」と呼ぶべきものです。子供のころに扇風機プラモつくっただけの記憶しかない彼がやすりかけて、適当塗装の代名詞みたいな僕が短時間で塗装してもここまではきます。

これは展示品用です。とはいっても丁寧に味濃く塗装してるのと、ボタンを別加工してる位の差です。自分的には限度見本の方が好きです。アイラインがくっきりしすぎて大人っぽくなりすぎてしまってる点が納得いってなかったりします。

今回のこのキットには袖口の表現の為にちょっとした細工をしてあります。
タバコのフィルター程度の袖穴を5ミリの深さで穴をあけるのは非常に危険です。ただ1/35のMMのように袖スパン!は寂しいです。よって今回の袖穴は2〜3ミリ程度です。これだけではいたってフツーのことだろ?と思われるでしょうが、可奈も菫も風子も手首を2ミリほど長くつくっております。
こだわりもって作る方はルーターで袖穴をあと2〜3ミリ程彫ってください。この時手首は調度いい長さになるようになってます。
もしルーターなどの工具がない方、せっかちな方は、手首の根元を2ミリ程度デザインナイフでスパっと落として長さをつめてください。切断した部分はバリかランナーの残りだと思ってください。
本来後者選択で原型の手首を短くすべきでしょうが、僕が原型をつくったものを買われていかれる方々は40近くの模型歴20年クラスの男性で明らかに「玄人っぽい方」と、20代半ばの男性・女性の若い世代に二極化してます。バブル期のアニメ減少が効いたのでしょうか、ミッシングリンクです。
原型を作るとき複製の気道を悩みながらパーツ割・モールドの深さきめていきますが、作りやすさというのはマスキングの回数を減らすことに影響しているように思われます。複製だけを考慮すれば前髪・顔・後頭部を1パーツで成型したほうが型をつくる者にとってはラクですし、コストも安い。下半身も腰・両足・靴を1パーツにしてしまえば、原型もラク(あわせ面ないもん)だし、型もラク、コストも安い。40位の古参兵はこれ(この仕様)になんとか耐えられるが、若い世代にはまず無理でしょう。
今回の細工は、拘る人には「掘る」。面倒なことがイヤな人は「切る」という「宿題」を出すカタチによって両立できたと思ってます。後者に合わせると前者が満たされる為には、袖彫ったあげく手首延長でつくらなければならなくなってしまう。
今回の細工は「伊吹風子」だけでなく、「美咲菫」「萩野可奈」にも同様にほどこしてあります。
髪の毛がちょっと緑すぎますね。
今回拘ったのは袖口処理以外ではパーツあわせ面です。ダボ装着によって足、靴、ウデは可変ではありませんが、スカートと服の接着面に少し回転させる遊び幅用意されてます。少しひねることによって、実はカラダが少しそります。スカート接着面にわずかに傾斜を持たせたことによるものです。接着仮組みの際に上着とスカートを最後にして「雰囲気」が変わるのを楽しんでみてください。
試行錯誤ですすめてきたCI変更。たこ焼きパックは順次廃止もしくはロットアップにより消失していくでしょう。余談ですがCI変更はバックボード完全廃止を満場一致で可決!理由は簡単だ(ニヤリ)♪
で、たこ焼きパックの方は、棚に積んでみて何かわかるようにしたいという衝動から、箱を採用。
実はまだパーツ表終わっていないんだけど、複製品を箱詰めして「満足」しちゃってます。
WHF神戸・有明で在庫切れになったものも「退役」か悩んだけど、ニューパッケージに改めて用意しました。一個一個静電防止袋につめて、箱に入れて、そろったらダンボールにいれてみた。こうやってみると結構キレイ。模型屋にたむろっていて、商品入荷のダンボールをあける瞬間に感じた懐かしい喜びが・・・・・蘇えってきます。
もう20年以上たったと思いますが、フカヤ(多分・・・)のマジカル・エミを買いました。ちっちゃいスケールでしたね。実家戻って掘ればでてきますよ。多分ダーティペアのケイとかも残ってるはずです。
さくらを作る時にナゼその衣装・そのポーズ?っていうのがココにあります。わかる人だけニヤっとしてください。今までいただいた御意見のなかに目の彫り・ほっぺた、背中、足といった僕の作るものを他の人が見たときの感じる「特性」も多分この影響です。今となってはメランコリックでノスタルジーな80年代の造型ですね。
今の技術ではかると結構恥ずかしいレベル。
あ〜Sroomですぎやんの予想した作品群あたらずと遠からじ。
ただ「マジカル・エミ」が抜けているのはどうにも納得いかん。
でもそれ作ると半年で1体確実だね。

平成17年8月16日 たけ