りざあ堂製レジンキャストキットカードキャプターさくら1/10scale「ランドセルのさくら」です。

アクリル板こそはいってませんが、階段、フェンス、ポストまでキット同梱のヴィネット仕様です。
初回限定で植物の種子がはいっていました。これはこのヴィネットをより完全にするためのものです。フェンスの向こう側(ポストの周り)に生える植物です。
水仙かチューリップをイメージしたとがった葉っぱが生えてくる植物の種子を探しもとめようやくたどり着いたのは「葱」でした。購入された方はわかると思いますが石炭みたいなつぶつぶがはいったビニール袋がその種子です。スポンジもしくは綿に水をしみこませ放置すると三日で発芽します。
およそ20日間でピークに達し、枯れ始めます。
つまりこのキットは三週間以内に完成させる義務があります。
そして、手を着けづ放置すると、種子が発芽しない可能性がどんどん高くなってゆきます。



<小さい制服のさくら>
「春のさくら」もそうでしたが、どうも小さいscaleで制服のさくらをつくると、目と髪の色が淡くなってしまうクセが僕にはあるようです。まぁそれはソレです。原型の問題ではないので、みなさんは塗装の際にお好きな色で塗装してみてください。

<モールドパターン変更>
1/10のさくらは顔がきりたっている雰囲気のこっていたのですが、これは1/6の怪盗さくらでやった平たい顔に仕上げてます。それと前髪の突出を抑え、中央から毛が放射線みたく広がり、毛先は放物線を描くようにパターンを変更してます。それ以前の1/10の髪の毛の二倍のピッチで処理してますので、顔の雰囲気がまるっきり変わったと思います。襟足もストンとなっていた過去のものと比べふんわり広がりがでるように処理してます。




<メインテーマはランドセル>
友枝小学校指定のランドセルは非常にコンパクトでデザインもよくかわいい。
ランドセルというのは世界的にみても珍しいアイテム。
このランドセルを作ろうとすると、制服に限定される。しかも背中に装着されるのが標準のアイテム。
シチュエーションをかなり選ぶ、背中が正面で、振り向いてるのが真っ先に浮かんだのだが、それだとヴィネットが成立させにくい。学校終わって帰ってきて自分の家の玄関で呼び止められる情景。それはおつかれ気味の表情になってしまう。すがすがしい朝の笑顔が必要。そんな理由でこの構図。
なんでそんな笑顔が必要なのか?

<お疲れさまですご主人さま>
りざあ堂のお客さんはほとんどが30半ばから40半ば。
みなさん普段の仕事でくたびれてます。
世間的にはくたびれたおっさんです。
仕事から帰ってきて、机の上に自分と同じようにくたびれたさくらちゃんでは癒されない!
くたびれたさくらちゃんでは、最後に残された気力ふりしぼって完成させようという気がおきない。
ふんわり感があってこそのさくらちゃん。

<ふんわり感と引き換えに>
ランドセルのさくらが存在する為に犠牲となったのは「春のさくら・ともよペア」
春仕様の制服が同時に存在するのは好ましくない。
たったそれだけの理由でロットアップ。
あちこち細かくしたので1体の複製所要時間は二倍になりました。
ついでにNGパーツも続出。
ストラップは特殊素材。こげ茶色で一見皮。でも伸縮性がある素材。
近所で買ったのですがその後この素材みあたりません。残り分で確保できるのはおよそ10体分程度。つまりこの原型をつくる段階で、このキットには上限が存在してたのです。
この苦労と引き換えに得たものは、たった一度のイベントで「完売」の二文字。
それ以降のイベントでは許可がでず。




ノーレタッチ・ノートリミング。
修整一切なしでこのさくらのphotoページ(extra)の写真は掲載してます。
キズもヘコミもはみ出しもそのまんま。
難しい技術はなくともここまでは必ず到達します。
毎日2時間やれば葱が枯れるまえには完成するはずです。
手元にこのキットがある人はちょっとがんばってみそ。




 
限界領域堪能できるかも。(写真はイメージです)

平成18年6月10日 たけ