これはりざあ堂製キットnon-scale「ほびなみんV」です。
量産型ヴァージョン。(その2)

なんで「その2」かっていうと、同じkitだけど、ほびりん緑塗装の2体目。extra18で掲載したほびりんとポーズと目の向いてる角度が違う。そんだけ!

  

実は上の写真は原型にあらず。
今だからいっちゃいます、複製品です。
原型をつくるときに毎回「チャレンジテーマ」を設けてます。
このほびりんは「左右対称」というのがテーマだったのです。
このほびりんは左右対称につくってこそ美しく見える、工業デザインに近い感覚です。
ただ、左右のパーツを同じにつくれるか?と思った。そして試してみた。
結果、やや違う。左右対称にするにはとても時間がかかる。特にシンプルなデザインなので1mm以下のズレですら違和感を感じてしまう。
そこで、試したのが「左右共通のパーツ」づくり。
これなら線対称で精度をあげればいいのだから時間はそれほどかからない。
つまり完成した原型は全パーツ引く【2】なのだ。
シリコン型に面つけする時に原型が不足する。今までの自分だったらそう考える。
このキットについていうなら右腕と右足は同じ型に配置され、別の型に左足と左腕が配置されているのである。
全パーツ面付けは最初から放棄していた。



<ラクするために苦労した>
左右どちらにでもつく足と腕、それはそれで面倒なものだった。
計算するのにラクする為に電卓つくりました。みたいな発想。
ラクの副産物がポーズでした。
球体につくった肩を胴体との位置決めの際に胴体の肩口にエポパテ盛ってきめていた。
ぐうたらな僕はこのとき平面にしてダボつけなかったんです。
その結果パテが固まってぽろっと肩が外れたときに、どの位置だったっけ?と思った。
位置を探しながら凹面と凸面(球状)をすりあわせころころと転がしながら探していく。
あ、この角度の方がいいかな?と思いはじめて、つくる人がつくるときに決めればいいんじゃん。って結論づけた。



<自由を得て苦労した>
ポーズがある程度自由になった。
それはガレージキットとしては面白いかも・・・・って思った。
でも、その自由度を証明するには、それをわかりやすく再現する必要があった。

<軸固定>
軸打ちのみで面の接着を行わないで固定する。
結果・・・・それではキョーツケ!マエナラエ。しかできないじゃん。

<マグネット>
鋼鉄ジーグの調合金のようだが、これは有効だ!
結果・・・・つまり見る人がそれをいじり倒すことが用意に想像できる。
これはマズい、とってもマズい。部品がすっぱずれて転がってしまうことも想定しなければならない。
それとコスれまくった肩の塗装はぼろぼろに剥がれるのは簡単に想像がつく。とってもヤバイ案だと気付く。

<いろんなポーズでつくる>
やっぱりソコしか答えはなかったのか・・・・・
ラクする為に苦労して、その副産物に喜んで、そしてそれに悩み、また苦労する。
ラクなんかドコにもないんだ!
作れるだけつくろう。
そうだどうしても角○書店やメ○ィアワークスの作品を作りたくなったとき【完成品3】のハードルがオレをまっている。そんな来たるべき日(こないかも)の為の練習でもあるのだ!(ポジティブシンキング)



 

<結果5体となった>
基本色は絶対に必要だ、それを落とすとほびりんということが理解してもらえないから。
ほびりん戦隊カラーのWHFのパンフを見る。でも全部で6体つくるのはちょっといや。
まず、赤はいれよう。緑もだ。あとは青にしようかな〜(完全に好み)
黄色はマズいな、コントラストが低い上に青のかわりにいれたら信号機じゃん。
よく考えたら青も寒い感じするな、好きな色だけど。ダークカラーが1体欲しいな。紫にしよう!これで決定!
白だろ、赤だろ、緑だろ、紫・・・・・むむむむ。
なんかどっかで思い出される配色。
あ〜そうすると緑だったら2体は欲しいかもかも。
紫だと3体・・・・黒い三年生!
ガングロでヤマンバ仕様・・・・そんなもん見させられた日には来場者はぶったおれてしまう。
それに同じ色3つはイヤだ。

<やっぱりラクしようとして、やっぱり困った>
デフォルトカラーはきちんと全部品つけてつくるとしても、他のは少しくらい部品はずしてしまってもいいんではないかな?
他のにアホ毛とほび玉はいらないな。
赤にはアホ毛は必要だ!と心のウチから声が聞こえてくる。まぁ耳鳴りだったのかもしれませんが、今となってはわかりません。
紫は緑と単に色違いなだけでいいのか?
また耳鳴りがしてます。
胸に黄色いバッジをつけよう!
それだけじゃだめだ、赤や緑とは顔がちがわねば・・・・別のほびりんからハズせばいいのか。
あ、ほっぺたが髪に少しあたる、塗装はがれおこすから髪の毛の内側をほんの少し削らねば。
ラクしたらどっかで帳尻あわせがまっている。



  
<買ってあった宇宙巡洋艦>
なんたる偶然。つくるべきかなやんでいた巨大なキットに命の火をともす時がきたではないか。
どうせだ、ワールドホビーコンテストにでも出してみようか?
すぎやんに相談する。。。。
す:「そりゃダメだ」
た:「なんで?」
す:「あんた子供たちの夢つぶす気か?」
た:「いや待て!子供たちの部は別にあるぞ」
す:「んじゃあ大人たちの夢つぶす気か?」
た:「もしも〜し、賞とれるって決め付けてません?」
す:「原型つくるようなヤツは出すべきじゃない、恥じさらしな」
た:「原型つくってキットにして展示・販売してる段階で充分恥さらしじゃん」

<このあとのやりとりはすっごくアブないので書けません>

コンテストは80歩位譲って断念してやってもいいが、展示は100%決行してやる。
だが、このままブースに展示してはちと問題がありそうだ。
策を考える。
市販キットの完成品販売。コレならいけるじゃん。
簡単に売れてもらっては困る金額にせねば。
イメージ5万円。だが、ふっかけてるっぽいと「完成品売る意志がない」と思われると困る。
キット価格のおよそ二倍。世間的にみて高い部類には決してはいらない。
三万円だ!
GWの有明といえば、金をもたずカメラをもってくるのが定番だ、欲しくてもサイフに3万はないと見た!

これで展示はOKだ!
ネタ的には充分おもしろい展示だ。
作品名:ムサイ完成品30000円
キットは見本としての観点から撮影は可にすべきだが、完成品なら撮影不可でも問題なし。
見たい人は見て脳に焼き付けるべし。いいかげんなものだが、無論大きいお友達は撮影OKだったりした。(公平と平等はきちんと理解し使いわけるべし)


これで「ほびなみんV」は終了です。
5回もよくひっぱったなぁ〜。
でも五個つくったんだからスジではあるな。

結果としてだけど、今世界で一番ほびりんの原型もキットも数つくったのはオレだよな?

これだけで満足かもしれない。
よくやったオレ!
やればできるじゃないか!

ほびりんの仕掛かり原型が3つある。
が、出すかどうかは状況を見てきめます。


追伸:
ほびわら豆腐店のネタを出したのはすぎやんです。
すぎやんは他にも「ほび坂りん」というアイデアを出してくれました。
ツインテールだし丁度いい・・・・・って、それだけかい!それじゃまんまじゃん。
「坂」いらないんじゃない?


平成18年8月14日 たけ