これはりざあ堂製キット1/12scale「祝日のほびりん」です。
and アオシマ製 1/12scale ホンダ モンキー

今年のGWのWHF有明に出したモノですが、夏のWFには持っていきませんでした。
夏WFは展示スペースの都合で置くことができなかったのです。
WFに投入せず、WHF横浜DASH1に投入。なんともレアな存在。

「休日のほびりん」と「祝日のほびりん」の基本構成は一緒です。
休日のほびりんのアレンジヴァージョンですから名前も似せて「休日」と「祝日」にしてます。
あ、ソコの人。「じゃあ祭日のほびりんが出てくるの?」とか深読みしないように。
休日と祝日で違うのは、顔と首まわりとゴーグル。(もうやってるコトはア○シマと一緒)

実は原型を新規につくった分は「首まわり」と「ゴーグル」です。
髪の毛はtypeAのシリコン型から複製。胴体・下半身はtypeCから、顔はtypeEの「ほびなみん」から、そして新規のパーツは首まわりとゴーグルの2点。
なんてラクな!と思われるでしょう。
でもラクじゃないんです。特に複製が!
typeAから髪の毛をもってくるということはtypeAのシリコン型は全パーツ面つけしてある4kgの型を使用するんです。そこから髪だけ・・・・・
typeCの型から胴体・下半身、ほびなみんから顔(あっかんべー仕様)、それとこれ専用のゴーグルと首まわりの複製。
typeBの複製も煩わしいものだったのですが、この「祝日のほびりん」は他と比べて一番面倒です。
typeCをつくるのにはtypeAとCの型を使用すれば複製が完了しますが、これはその二倍の手間がかかります。原型作業は2パーツだけですからとってもラクできたのですが、複製はとても大変です。



<灰色の部分が原型でキット内容となります>

上の色つきの完成品写真のように仕上げるにはいろいろ必要です。
まず、アオシマ製のモンキーです。青タンクでも赤タンクでもOKです。銀タンクもOKなんですが、付属する不要部品の標準シートを使ってもらうのが条件です(つまりアオシマモンキー全部OKです)。
実はこの原型製作時に、モンキーのキットのシートの厚みと高さが納得いかず、シートを削ってから、それにあわせて原型をつくっております。
シート厚の調整は下部外周を1mm程度240番の紙やすりでおとしてます。
それとシート固定部分のホールを約2mmニッパで切断してます。
下部外周を削るのはリアサスペンションとタンクにシートが干渉するのを防ぐためです。

塗装見本がないのにも理由があります。
それはキットを作る人に創造性を期待する為です。
下の写真みたくガ○ダムのコ○・ウラキっぽい服装にしてもOKです。


次に武器。これはバンダイ製の「U.C.ARMS GALLERY」塗装済み完成品(税込み399円)を使用してます。荷台のシートを丸めたものは5箱198円のティッシュです。くるくる巻いて色づけしたものです。ティッシュ一枚の単価なんか1円にもなりません。
シートの上の鍋。これはリーメント製「お母さんの台所」です(税込み262円)。
ストラップ・・・これは年末に社名入りの手帳とかもらうじゃないですか?その紐です。ブチって抜いて必要な長さに切ってつかってます(歌舞伎揚げパンはゼロ円じゃよ〜ん)。
ゴーグルストラップはこの手帳のビニールレザーを切ってつかってます。(ぜろ円じゃよぉん)
真鍮線はWAVEブランドの短くて10本位はいって200円位のでしたね。全部で1本つかわない程度です。
問題はドリンクとお弁当です。これはコンビニで販売されていたお茶に付属していたオマケ(塗装済み完成品)なんです。さすがに今流通していません。入手困難なのでご希望の方にはこの「祝日のほびりん」につけます。(現行品には付属しません、そのかわり・・・詳しくはex23見てネ)


 

鍋も武器も弁当もほんのりパーティングラインが存在します。でも僕はそのまんまつかってます。
僕が展示見本をつくる時に考えるのは、「このキットを買った人が、つくる時の工夫と提案」です。
ブラックボックスなんて必要ありません。
例えば「天使さくら」のベース。花がいっぱいあって白いふわふわのヤツ。
白いふわふわは年末に近づくと百円ショップで見かける、サンタグッズの白い部分です。板に2枚貼ってあるだけです。その板は百円ショップで売られているミニまな板です。後ろのボードは同じく百円のL字ブックエンド2個をまな板にガムテープで巻きつけたもの。これで台座本体が完成します。花はワイヤー入りの造花です。これを白い布に挿して、布の下で茎(針金)同士を束ねてるだけです。涼宮茜が座っているぽわぽわの椅子。これはイヤーマッフルの片っぽ、それだけ。たったソレだけ。
日比生咲苗の敷物は同じくサンタグッズの白い部分を敷いただけ。たったソレだけ。

難しくつくることはできます。でもそれはキットの見本ではない。
例えば、このモンキーをさらにミリタリーっぽくするには、フロントフェンダーに横向きナンバーを装着したりすると雰囲気は増します。同じように、ヘッドライトの格子のモールドを飛ばして横向きに溝一本彫れば「遮光仕様」になりミリタリーっぽささらに増します。ライトガードを装着すればかっこいいでしょう。
でもそれはキットの見本としてはやっちゃいけないことだと思います。
だって手に入らないでしょソレ?

(いや、それでもシートの厚みだけは・・・・・やっちゃいました)



<なんとなくソレっぽいことが重要>
武装親衛隊の塗装を施されたこのキット。
モンキーのマーキングは連邦軍。
ぶら下がってる武器も連邦軍のマシンガン(しかもMS用じゃないか!)
荷台にくくりつけられた毛布らしきものに、どうみても台所からもってきたような鍋。
河原でBB弾撃ってあそんで、おなかが空いたらカレーでもつくって食べる。
そんな目的で休みの日にツーリングにでかけるシーンと捉えてもらってもいいと思います。


バンダイ製のこのデカール結構重宝します。
横浜dash1でこのキット購入された方にどれか欲しいマークあります?って差し上げていたんですが、半分以上の方は自分で用意します!って感じでした。
小さいマークはモンキー、大きいマークはゴリラのタンクにあいます。このモンキーにはEFSFを貼ってます。それと、この右側のエヴァのデカールなんですが、「EVA2」のマークなんてゴリラにジャストフィットの予感です。イタリアンレッドの光沢塗装でEVA2ですよ。リアフェンダーにはネルフの葉っぱマーク。イメージだけ先行してしまいます。

ありものの組み合わせだけで模型は楽しくなります。
それはもうNHK教育の「できるかな」みたく。
このキットには答えがあらかじめ用意されてません。
あるのはモールドというヒントだけです。
ここにある僕が塗装したものは、「僕はこう塗った」というひとつのカタチにすぎません。


平成18年10月21日 たけ