【くろがねSSペア】
1/35scale くろがねのアイケちゃん(127)、くろがねのベッカーちゃん(128)Yのっち理想モデル りざあ堂製2017冬モデル
1/35scale くろがね四起 ピットロード製
ロケ地:近所の公園二箇所(川崎市)。


これは撮影2017年2月、WF直前での撮影です。(黄緑の背景は2018年8月に撮影)
くろがね四起は小柄でかわいく、高級車を寸づまりにしたデフォルメ感があり、僕の作るフィギュアのベースにはうってつけです。
ただ、大きな問題もあります。
フォロントウィンドが倒れない構造であること。(致命傷)
フォルムも寸法もいいのに、これに二人座らせてしまうとフレームで顔がケラれてしまうのです。
そして小柄であるがゆえ、乗せ方があまり選べない車体です。


【くろがね四起を黒塗りにする】
その原案となったのがクルップのディートリッヒ御一行様です。
多分僕が作る1/35フィギュアで6体構成はあとにも先にもこれだけになると思います。
コンポーネントとしての金額がいってしまうので、そうそうできません。
ストーリーがあったモデルです。
「いま秋田?あさって8:00琵琶湖のほとり(米原)集合ね、じゃ、シクヨロ。」
1940年より前、新幹線ありません。電車なんてありません。「飛行機じゃなくて、トラックできてねー」って状況です。
なんで、なんで、なんで、なんで、なんでーーーーーというご無体な命令。
それに従って、トラックで揺られる農民兵。配給のりんごが昼ごはんw(これは福島で撮影)
http://rizaadou.com/ex2/ex110/ex110.htm

【くろがね四起を黒塗りにするにあたって】
ディートリッヒの部隊にあったそんなストーリーがアイケにはありません。
Uボートで送られたタイガーの返礼品としてのくろがね。(届かなかったし、その頃アイケは戦死)
どうにも理由が通りにくい。
さすがに国も時期もどうにもならないので「コンセプトモデル」の名前を与えられません。

よって
「Yのっち理想モデル」としてます。

このモデルに着手する以前に「たぬきコンセプトモデル」の提案を受けてます。(2016夏のWF)
ルクスの車体に戦車兵1、デサント3の構成です。
この構成だと4体とルクスで高額のコンポーネントになってしまいます。
問題はもう一点。ルクスは生産配備数が少なく、将軍の割り当てが難しいのです。
いままでの娘たちではなく新しく4つの髪型と色が提案されてました。
水色ロング、黄色ポニー、黒ショート、黒ロング。ルクスで将軍四人って軍団長1師団長3・・・きつい。
しかも黒髪?
3体構成で内1ならまだいいです。4体構成で内2。これは厳しい、日本人っぽくなってしまう。
将軍は四人見つけてきたけど、構成に問題があるので、3体に納めるか、一人は髪の色を変えてもらうか相談してました。
それ以前に一号対戦車自走砲で敗北してしまっていたので、3体はOKがでないのです。
連隊長筆頭ですからそのくらいのルールはトバしてもOKです。他の連中だってそこは納得するだけの根拠がありますし、納得も必要ないのです。僕が作るのです、きめるのも僕です。

Yのっちから金髪ポニーと水色ロングが提案されたときは「やべーな、ダメだな許可できないな、たぬきさんが取り下げるまで」と考えました。
結局、たぬきさんはルクス案をとりさげたので、くろがねモデルはこの二人の組み合わせで成立したのです。

【テッカテカの黒塗り希望】

「言うが易し」です。
下地をきちんと作っていかないと、光沢は難しいです。
パーツ分割も問題になります。ピットロードのくろがねはシャーシ、フェンダー四つ、ボディーの三層構造なのでそれができます。
のちに発表になったファインモールド製のくろがねでは難しいです。
ボディーとフェンダーが分離して塗装できないと、吹き溜まりでぼつぼつが出やすく、塗料も溜まってしまいます。
「ファインモールドが出るってわかってたらそっちにしたな」ってYのっちが言ってましたがそれはだめです。
塗装だけでなく、細かい部分の構造が違います。背もたれに手すりがあるので背もたれに座れなくなります。
ざっくりとくろがねを作ったピットロードならではなのです。

撮影も難しい。
輸送の梱包材からでる埃、撮影時につく埃。それらが取りきれず写ってしまいます。
マットなら目立たないかもしれませんが、光沢は目だってしまいます。


てゆっか何でだ?なんで俺がYのっちモデルを撮影してるんだ?w

この同期の高機動車はすぎやんが自分で撮影してる写真あるのに。

まぁ撮影できない理由はそれぞれあります。
かわりに僕がとるのでもいいって場合もあります。カメラ持ってない人だっているのです。
ただ、「近所の公園で二回」と制約かけてます。その制約があるので、冬季モデルやトロピカルモデルは頼めません。
そんなもの頼んだら旅費請求しちゃいますw(これを言うとみな逃げるw)

コンセプトモデルというものが徐々に難しくなっていく。
使い尽くしたとは言わないまでも、残ってる車体で使えそうなものは多くない。1945年までの車両とそれ以降では売れる個数がことなります。
後者は負けコースに突入する確率が高くなります。
前者であっても、構造上乗せにくい車両もあります。

それとこれより後ですが「ドラゴン禁止」ってのを出しました。
部品多くていけねーや。
高い金額貰うために細分化するようなキットを僕は性格的に好きになれません。
そんなのは既にあるもので、足りない場合でいいだろ!ってなります。
再現性が、、、、そんなの作ってから言えw(そういうキットの多くは完成することがない)
模型屋店主に聞いてみるといいですよ、作る分しか買わないってなったら商売になりませんって言われますよ。

話がそれてしまいましたが、「コンセプトモデルの車体を完成して供給すること」ってしたら、耐えられたのは「たぬきさんだけ」だなって思ってます。
他は皆、タミヤの二号戦車かT34になるでしょう。
それを自分で撮影してみて、面倒な上に、写真みてどう感じるか?
手間と時間かかって、自分が耐えられない結果を押し付けられます。



【黒塗りはキューベルじゃダメだったのか?】
ダメです。車体やドアにエンボス(押し)加工施してる車体にテカテカの光沢は山が埋まってしまう可能性が高いです。
それよりも高級感がでません。独立して高さのあるボンネットのほうが高級感でます。(デザイン的に)
この配色は僕がきめました。Yのっち案だとホイールは赤でした。黒以外の赤白が逆になってるのです。
黒い車体に赤いホイールは、、、首都高や峠を走ってる、僕のなかではそんなイメージなのです。それに黒い車体、黒いタイヤ、赤いホイールだと全体の色が沈んでしまいます。そこ銀がよかったんじゃない?といわれればそれもそうでしょう。そう思われる方はくろがねのキットを買って自分で塗ってみるのでよいでしょう。さっきの逆というのもアリです。そこはYのっちがやればいいだけです。

過去のモデルから逸脱した仕様ですが、こういう風にまとまるならあってもいいのかなっていうのが、この「SSくろがね」です。


令和2年2月7日たけちよ記